伍段帳

伍段帳とは伍段のブログである。

君は謎のカードゲーム『ZUTOMAYO CARD』を知っているか!?

突然ですが皆様は「ずっと真夜中でいいのに。」という音楽ユニットをご存知でしょうか。
かれこれ四年半近く活動を続けているのですが、未だにわからないことの多い正体不明の謎のプロジェクトです。
謎のプロジェクトなので、物販でハナマルキの味噌汁を頒布したり……

オリジナルTCGを自作したりしてます。なんで?

今回はこのイカれたカードゲーム『ZUTOMAYO CARD』についてのお話です。

 

ざっくりと概要から話しますと、このゲームは「ずっと真夜中でいいのに。」通称ずとまよのMVに登場するキャラクターや世界観をベースにした対戦ゲームです。
作中人物の「にらちゃん」や「うにぐりくん」は各楽曲ごとに同姓同名の別人が存在し、姿や設定も異なります。

この子らが一堂に会し、戦ったり戦わなかったりするわけですね。

見てくださいこの独特なレイアウトを。
プレイマット一枚で完結しているのが旧裏っぽくていいですね。
コンポーネントもなかなか凝っています。ボードゲームか?

 

フィールド中央の太陽と月は、見たまんま昼と夜を表しています。
なんとこのカードゲーム、時間の概念があるんですよ。

昼の攻撃力と夜の攻撃力があり、時間帯によってステータスが変化するわけです。
夜の攻撃力ってなんか卑猥だな……
戦闘システム自体は互いにカードを見せ合い、数値の大きい方が勝ちのいわゆる最強シール烈伝形式なんですが、秒針が動くことで戦況が変わり、駆け引きが生まれるんですね。

 

クセの強すぎるポイントがもう一つ。
本作、一応マナコストの概念があるのですが、マナチャージのタイミングが「マナを持つカードが墓地に置かれた時」なのです。なんで?

(右端のSEND TO POWERと書かれている部分がマナです)

そして墓地に置くタイミングも戦闘終了後ではありません。
バトルに負けてもカードは場に残るからです。
次の戦闘前にキャラクターを交代しても良いフェイズがあり、そこで初めてバトル場のカードが墓地に置かれます。

さらにさらに、墓地は二種類あり、マナを持つか持たないかでそれぞれ違う墓地に置かれます。
ここでようやくマナが貯まるわけですね。皆さんついてきてますか?

 

……とまあこのように、コレクションアイテムにしてはやたら複雑なルールが定義されています。

 

そう。コレクションアイテムなんですよ。
作中の世界観を切り取って、それを集めるのが主な遊び方な気がするんですよねコレ。
昨今のブームに乗っかって大きななんかのニオイがするフルアート版もありますし。

ちなみに筆者の好きなニラちゃんはこの子。
ハイライトの薄い眼に若干地雷感のあるファッションがとてもキュート。
MV中に見せる恐怖で引き攣った表情もたまりません。

そうそう、この子の登場作『ばかじゃないのに』はMVもめちゃくちゃ良いんですよ。
まずそもそもタイトルが『ばかじゃないのに』なのに副題が『Stay Foolish』(愚かであれ)なのめっちゃお洒落ポイントじゃないですか? 『勘ぐれい(Hunch Gray)』とかもそうですけど、サブタイトルも使って粋なことをしてくるのでもう早速油断なりません。運命の赤い糸を巨大な鋏が斬り落とすっていうメインビジュアルもかなりイカしてますよね。繋ごうと伸ばした手を鋏に阻まれる。これ実はジャンケンがモチーフのようでして、作中でもほんのりと示唆されていたりします。じゃあチョキ(鋏)に勝つには石が要るのかよっていうと正にその通りで、最後ににらちゃんは強い「意志」をもって決着をつけるわけです。もう最高。芸術的一億点あげちゃう。そんなにらちゃんと一緒に逃避行を繰り広げた男の子、「グレイ」っていう準レギュラーキャラなんですけど、彼が出てくる作品はだいたい強いです。先述した『勘ぐれい』はだいぶ中毒性がありますし、『胸の煙』のラストシーンはもう必見です。エッ……これって……「シガレットキス」ってコト!? わァ……! 泣いちゃった! 細かいところに目を向けますと、作中にちょいちょいゲームボーイアドバンスSPっぽいハード機が出てくるのが嬉しいですね。何故ならゲームボーイアドバンスSPが大好きなので。我々と年代が近いのでしょうか。ゲームといえば、にらちゃん共通の設定に「冬の赤マス」が嫌いっていうのがあるんですけど、今回とうとう歌詞に桃鉄が出てきたんですよ。だから何だって話ではあるんですが、これボーカルのACAねさんが単純に桃鉄好きなだけなんですかね? あと今更なんですけど、作画担当のTV♡CHANY氏のイラストべらぼうに可愛くないですか??? 見出しに使わせてもらっている『ミラーチューン』のにらちゃんも氏がデザインを担当しているんですけど、どうも筆者はこんな感じのタッチが癖らしいです。割と新しめの曲だと『残機』とかも……ありゃ! もう こんな じかんか! ちょっと しゃべり すぎたわい!

キモオタが出てきてしまったのでこの話はこれでおしまいです。

 

本題からだいぶ逸れてしまいましたが、最後にこのゲームの所感について簡単にまとめてみます。

 

良い点
・個性的なゲームシステム
 類似ゲームが一切思いつかない奇抜な発想です
・短い時間で手軽に遊べる
 それでいてちょっとした読み合いも楽しめるのは偉いですね
・作品世界を忠実に再現したイラスト
 思わず全部集めたくなります

 

悪い点
・高い
 あくまでライブの物販なので仕方ないっちゃ仕方ないですね……
・相手がいない
 何故ならずとまよを聴く層は紙なんてシバかないため

 

まともにプレイしようと思ったらなかなか骨が折れそうですが、デッキ枚数は20枚でいいので、手持ちの札でカジュアルに遊ぶのがいいんじゃないかと思います。
皆様も気が向いたらお手にとってみてください。
あとずとまよも聴いてください。